「世界の子どもたちのための平和と非暴力文化 国際10年(2001-2010)

〜国際友和会の中間総括〜

               国際友和会(IFOR

 1997年の国連総会は2000年を「平和の文化のための国際年」にすべく提案した。翌1998年、国連は平和の文化を世界規模でより一層支援するために「世界の子どもたちのための平和と非暴力文化 国際10年(2001-2010)」とすることを採択した。

 そもそもの始まりは、このアイディアを主唱したピエール・マーチャンドであり、IFORはこの国際10年の制定に深く関わってきた。IFORのいくつかの支部はプロジェクトを組み、この10年が単に一般的な願望に終わることなく、しっかりとした計画に基づいて成果を上げるべく実践してきた。この報告書は、IFORのいくつかの支部と会員組織によって取り組まれたさまざまな活動を総括したものである。

 

T.IFOR:

1997年9月にアメリカFORは「平和と非暴力文化 国際10年」の創設を支持するために、国連でIFORの記者会見を行った。と同時にこの10年のアイディアを真っ先に支持するノーベル平和賞受賞者たちのアピールを紹介した。

1998年、IFORの支部とくにインドとオーストリアのFORがこの10年の公式のキャンペーンであるノーベル平和賞受賞者たちのアピールに賛同する署名を沢山集めた。

1998年11月、国連総会は投票の結果、満場一致でこの10年を採択した。

翌1999年、IFORはこの10年について9項目の計画を決定した。

1.子どものための教育と訓練:子どもたちは家庭と学校で争いの解決と人権の尊重について教えられる。これはあらゆる教育のレベルで、学校のカリキュラムを通して、平和と非暴力の文化を教育することであり、教育に関係するあらゆる省庁が連携することを意味する。いじめや少女に対する暴力など学校における暴力は実態が調査され、解決策が講じられなければならない。もう一つの努力は、軍隊用語や暴力的な隠喩の排除と歴史教科書の書き改めである。

2.大人のための教育と訓練:すべてのIFOR会員グループと協力者は非暴力の文化に関する会議、ワークショップ、訓練を組織している。IFORは積極的非暴力の知識に進むための戦略をもって世界的および地域的なトレーニング・ネットワークを構築しつつある。IFORは1992年に非暴力の教育と訓練プログラムを持った。この構成要素は多くの支部、グループ、機関で主流になっている。女性平和活動家養成プログラム(WPP)もまた、非暴力の教育と訓練を促進してきた。

3.非暴力のメディアの発展(世界規模のメディア・ネットワーク):南アフリカのメディア平和センターと米国の森林創造エンターテイメントの契約がなされ、暴力に替わるものについての情報提供と相互の交流、この10年についてのメディア内部の関心の喚起、ジャーナリストのトレーニングと題材の作製の発展がめざされている。

4.ジェンダー(性差)と家庭内暴力への対応:この種の暴力はしばしば、公的な場から隠されている。私的であるが故に一層暴力的である。ジェンダーと家庭内暴力の間には、子どもの教育と経済的正義の問題と同じように、多くの関連がある。

5.軍縮:IFORは、非暴力の文化には武器のための部屋はない、と信じている。創設以来、IFORはあらゆる武器に反対するキャンペーンに携わってきた。

6.経済的正義:正義なくして平和はありえない。IFORは世界教会協議会(WCC)と協力して、2000年の記念祭でグローバルな南の負債をグローバルな北の諸国と銀行家たちによって帳消しにするキャンペーンを展開した。と同時に仏教徒たちとの国際的ネットワークのプログラムとも協力した。

7.異なった宗教間の対話:IFORはそれぞれの宗教がもつ非暴力の伝統にもとづく独自の霊性による対話を呼びかけた。またWPPの地域協議において異宗教間の対話が重要な役割を演じた。

8.平和のチームと平和のゾーンづくりの促進:平和ゾーンの概念は世界のさまざまな地域、特に中米で進展した。平和チームもまた再考されなければならない。1999年にIFORはいくつかの平和チームの創設に関与した。たとえば、バルカン平和チーム、チアパス州(メキシコ)のSIPAZチーム、エール(アイルランド)国際平和旅団、ヨーロッパ市民平和奉仕団ネットワークなどである。

9.平和構築のための構造:キャンペーンは意思決定者と、省庁や評議会による平和の創造活動を励ますために種々の制度的変更に焦点を当ててきた。と同時に軍隊の転換と軍事産業のコントロールをすべく励ましてきた。

 以上の9項目はばらばらに切り離して考えられるべきではない。相互に関連し、重複していることが強調されなければならない。

 この国際10年の計画を紹介するために、IFORはいくつかのイベントを行った。1999年にIFORはアメリカのジョージア州アトランタで開催された第2回国際非暴力会議に参加した。同年、スコットランドと英国FORの年次総会でこの10年についてIFORがスピーチを行い、また「教会と平和」主催の会議でも同様であった。IFORは『共存から平和構築と和解へ:21世紀への挑戦』と題する一冊の本を出版した。

 IFORはまた、この10年に関する資料を発行した。7つのリーフレットすなわち「ウガンダの子ども兵士とアコリ族酋長」、「前ユーゴスラヴィアの平和チーム」、「チリーの軍国主義」、「カンボジャの平和と和解のための行進」、「非暴力への社会変換のための創造的リーダーシップ」、「ネパールの少女労働者のための教育」、「ルワンダ難民とともに」である。

 この10年を支持するための国際署名も開始され、多数の署名が特にスウェーデン、パキスタン、インド、日本から寄せられた。

 2000年、この10年を支持する6項目の声明がユネスコによってパリーで発表された。そこにはノーベル平和賞受賞者のアドルフォ・ペレツ氏とマイリード・マグアイア氏(ともにIFORの会員)が同席した。この声明はノーベル平和賞受賞者たちのグループによって起草された個人名明記の有志によるもので、世界中から7千5百万人の賛同署名が集約された。

 2002年、4年に1回開催されるIFORの総会がニューヨークで開催された。そこではこの10年の取組みを強化することが再確認された。そのためのワーキンググループが新設された。2004年、このグループは二つに分かれた。ひとつはユネスコとの連携を図るためのもので、マリア・アントニエッタ・マレオ氏が召集者に選出された。もう一つのグループは現在、クリスチャン・ルノーが招集者で、この10年を推進するために、特にこの10年を支持する各国の全国的な連携組織づくりの促進を図った。2003年にマリア・アントニエッタ・マレオ氏はIFORのユネスコ代表に任命された。

 IFORは40カ国の70組織(支部・グループ・協力組織)が加盟している。いくつかの会員組織は国連のこの国際10年と世界教会協議会(WCC)の「暴力克服10年」のいずれにエネルギーを投入すべきかの選択に直面している。

 多くの会員組織は、この10年への挑戦には思いを同じくする諸組織の公的な協力が必要だと考えている。この10年の活動を支援するための全国的な討論会または合同会議が前進への一つの道であった。

 IFORは会員たちのこのような取組みを支援し、国際的な連携組織の形成に協力した。スイスのMIR Romandのキャサリン・メイランド氏がIFORの代表として国際連携委員会に派遣された。現在、IFORが確認している全国的な連携組織はオーストリア、コンゴー(ブラザビル)、フランス、イタリア、オランダ、スウェーデン、である。その他の国々でも全国組織の設立に向けての議論が行われている。

 IFORはまた、この10年の枠組みの中で始まったヨーロッパの平和教育プロジェクト「平和教育としてのヨーロッパの教育(EURED)」に参加している。このセンターはオーストリアのクラゲンフルト大学にある。EUREDは、学校における平和教育を初等、中等、高等教育の各段階で促進するために、教師と学校コンサルタントのためのトレーニング・コースを設けている。IFORはジャネ・ポールト・ヴァン・イーデン氏を代表として派遣している。

 このプロジェクトは2002年から続いている。全部で4つのセミナーと2年間の最後の締めくくりの会合が持たれることになっている。

 EUREDの枠組みのもう一つのプロジェクトはオランダにあり、平和教育の夏季学校を開催する予定である。

 2004年、IFORはスイス・ドイツ語圏FORのエヴァ・フィッシンガー氏によって始められた幼稚園児に対する非暴力教育の調査研究プロジェクトを推進している。3歳から6歳までの幼児期は社会性を身につける大切な時期である。子どもたちは争いを解決するための非暴力による方法の可能性については全く無知であり、争いを解決する技術を学ぶことは暴力によらずに争いを解決する手段を提供することになる。と同時に、これらの技術を教えることは子どもたちが今日の世界で平和に暮らし、平和の文化を励ますことになろう。このプロジェクトの目的は国際的、ヨーロッパ的レベルでの交流と協力を促すことになる。

 IFORは平和チームと平和ゾーンの推進を続けている。IFORは現在、IFORの会員が中心になっている非暴力平和隊を支援している。IFORはまた「武力紛争予防のためのグローバル・パートナーシップ」(GPPAC)とともに「ヨーロッパの紛争予防と転換のための綱領」を支持している。2005年7月、ニューヨークで開催されたGPPACの会議に代表を送るであろう。

 教育に焦点を当てたもう一つのプロジェクトは平和の教材一式の作製である。それは学校で生徒たちが平和グループを作ることを助けるであろう。知識を身につけることによって生徒たちはプロジェクトを創造する技術を習得し、同じ年代の友だちに非暴力のアイディアを広げて行くであろう。

 IFOR自身の出版物は異宗教間および異信仰間の相互理解に重点を置いている。IFORの季刊誌「国際和解」(IR)の最新号はイスラムの非暴力とイスラム教徒ルネッサンスを特集している。IFORの長期シリーズ・パンフレット”Patterns”(模範)はイスラム教の非暴力、キリスト教の非暴力、異なる霊的伝統間の非暴力についての比較反省が含まれている。

 学校での平和クラブの発展はアフリカのIFORグループが特に深く関わった領域である。ザンビアのグループはIFORとドイツの慈善団体「世界のためのパン」とによって創設され、ザンビアの銅鉱ベルト地域にある学校の平和クラブづくりに着手している。

 

U.IFOR―ユネスコとの直接的活動―

 マリア・アントニオ・マレオ氏は2003年からIFORのユネスコ代表である。かの女はIFORユネスコ・ワーキンググループに支援されている。

 国連は平和の文化を「価値、態度、伝統、行動様式、生活の仕方からなる1セット」と定義している。IFORはさらなる理論的体系化と同様に文化的メッセージにおける実際的かつ強力な変革を含む将来の活動を見る重要性を考慮している。これはIFORが他の国際組織と一緒になって非暴力についてより広く関与することによってなされるべきである。

 2003年のユネスコ総会議長宛のメッセージでIFORはこの問題について議事録に残る4つの提案を行っている。

1.この10年の一つの目標として、各国連加盟国が教育システムのなかに非暴力と人権の理論と実践を含む国際的合意づくりを図ること。

2.対話と和解のプロセスを含む非暴力の実践のために方法論的、教育的アプローチに関する調査と研究および非暴力の理論と実践に関する知識の普及を行うこと。これはすでに世界のいくつかの大学で実行されている。

3.非暴力、市民間の対話、文化的多様性を促進するためにユネスコで紹介されている教育、スポーツ、その他の人的活動のなかで世界の芸術家や文化人の関与を支持すること。これらは平和の文化についてのグローバルな戦略とユネスコの新しい目標のなかで中心的である。また9月21日を国際平和デーにすることも重要である。

4.肉体的かつ精神的暴力の形態、特に暴力の内容に関わる文化産業(映画、ビデオ、テレビジョン、広告、玩具産業、インターネット情報)に対する戦略を強化すること。これは対話と非暴力の知能と文化を主流にするマスメディアの役割を重視する戦略である。

 2003年12月のNGO国際会議でIFOR代表はこの10年の推進について次のような提案を行い、最終決議の勧告として受け入れられた。すなわち、この10年は「平和の遺産と文化」キャンペーンの枠内にとどまらず、よりダイナミックな共働作用を作り出すために国連の他の諸機関との協力によるセクター間のアプローチが必要である、との提言である。(2003年12月、NGO国際会議決議)

 今日、われわれは暴力の文化的標準化の危機に直面している。このような文化的標準化はマスコミ文化産業の産物であり、闘争的、暴力的霊感を引き出し、子どもや青年たちに主要なインパクトを与えている。このような視覚的教育は暴力と軍国主義を強めている。多くの組織が暴力の文化に反対して活動している。イスラエルにおける「新しいプロフィール(輪郭)」の活動はほんの一例に過ぎない。

 文化的暴力に反対する関連キャンペーンはマスコミ、映画、テレビ、その他視覚的芸術や文化の領域で働いている人びとを巻き込んでいる。

 これらのテーマはユネスコと他のNGO、すなわち国際的な映画制作者、芸術家、文化協会と分かち合っており、一般的な合意を得ている。おそらく、これはユネスコがリーダーシップを発揮する領域であろう。

映画を通じての人権と非暴力文化の推進

 スイス南東部のロカルノ祭の支配的メッセージは暴力と戦争の拒否であった。(訳者注.1925年のロカルノ条約締結地。独仏間の宿怨の放棄がなされた)この祭りは人権の推進に強く関わっている。アムネスティ・インターナショナル事務総長がホスト役で、女性に対する暴力に関する円卓会議になっている。受賞した映画は「私生活」で、パレスチナとイスラエルの俳優たちによる占領地域におけるパレスチナ家族の非暴力による抵抗の映画である。

 IFORWPP作製のビデオはより広く公開されるために、ロカルノ祭の人権ビデオ図書館に保管されるであろう。

 文化的多様性

 2003年のユネスコ総会で文化的多様性についての討論に参加した後、IFORは2004年、「文化的多様性と芸術的表現」を守るための協定に必要な予備的原稿の綿密な仕上げをNGOが協議するプロセスに参加した。IFORはマイノリティーのためとグローバルな文化産業の出現に反対して監視を行った。たとえNGOの監視が受け入れられなくても、連絡委員会の要求の会議でのドキュメントを記録した。

 不幸なことに、この協定のプロセスは停止状態にある。全条文のうち第11条のみ承認されたが、唯一コンセンサスが得られた第11条で、最初のテキストにあった文化的多様性のための「責任」が、単なる「参加」になり、文化的多様性を守るための市民社会の地位が低まった。承認されたその条文は「国家の当事者は市民社会が文化的内容と表現の多様性を守り、促進することに参加することを勇気づけるであろう」と謳っている。

 コロンビア

 アメリカFOR、イタリアMIRによって支援されているコロンビアの平和委員会の代表との会合の後、IFORはユネスコによる新しい「教育と持続的発展のための国連10年(2005-2014)」にある文化的多様性を守り、持続的発展に寄与するために「平和の遺産と文化」キャンペーンの枠組みのなかに彼らの遺産と教育モデルおよび経済の推進を通して忍耐強い非暴力的抵抗のアイディアを検証した。

 マリア・アントニエッタ・マレオ氏はユネスコ総会の第32セッションに参加し、文化的多様性についての討論で発言した。かの女は霊的伝統における文化的多様性の価値と和解の文化におけるそれらの役割を強調した。

 かの女はまた、この10年の一つの目標として2010年までに、それぞれの国の学校のカリキュラムに非暴力の教えを含める国際的合意を提案した。

 2003年12月、ユネスコと公的関係にあるNGOの国際会議、2004年11月のユネスコにおけるNGOの年次総会に参加した。

 IFORは平和教育のユネスコ賞を支持している。2003年9月、パリーで開催されたユネスコ賞の授賞式に、ダヴィッド・マンフォード牧師はIFOR国際コーディネータとして参加し、「平和の文化と和解の土台」について円卓で主要なスピーチを行った。

 IFORはユネスコのこの10年に関するウェッブサイトにリンクしている。

 

V.IFORWPP(女性の平和活動家養成プログラム)

 国連は市民社会とNGOがこの10年を推進するに当り8つの分野を明らかにしている。そのうちWPPの活動に期待されている分野は3つである。

1.争いの平和的解決、対話、合意形成、積極的な非暴力を含む、平和の文化の質的な価値、姿勢および行動を促進するために、教育カリキュラムを改訂し、教育を通して平和の文化を創造する。

2.経済的、社会的不平等の縮小、貧困の根絶、持続的な食料安全保障、社会的正義、負債問題の解消、女性の主体形成、特定の要求のためのグループに対する支援、環境保全によって、持続的な経済・社会の発展を促進する。

3.経済的、社会的、政治的意思決定における女性の十分の参加、女性に対するあらゆる差別と暴力の除去、女性の要求実現のための支持と援助を通して男女間の平等を保証する。

 WPPは、積極的非暴力を通して女性の主体形成を図ることが平等を促進し、女性と少女が平和構築と市民社会建設に深く関わることが、発展にとっての基本であることを確信している。WPPは、平和なくして発展はありえず、女性なくして平和も発展もありえない、と信じている。このプログラムはオランダの外務省によって支援されている。

 このプログラムは女性たちの平和活動が熟練し、同一の活動やグループと連結することを助けるために下記のことを実施する。

     積極的非暴力の女性トレーナーのための年1回のトレーニングの開催。これは、2週間のトレーニングおよびトレーナーが帰国後国内で実施する2回のジェンダー(性差)にやさしい非暴力トレーニング、で構成されている。かの女たちは良き指導者と連携を保つ。WPPはこれらの非暴力トレーニングのために種子になるお金を提供する。翌年、同じ女性が集まり、前年に続く2週間のトレーニングを行い、非暴力トレーナーとして直面した挑戦と障害について議論し合う。このプロセスは1回で17〜20人の女性が訓練を受け、その結果、700人以上の女性に影響を与えることになる。

     ジェンダーに重点をおく積極的非暴力トレーニングの支援(このトレーニングはすでに、アチェ、アルメニア、アゼルバイジャン、バングラデシュ、カンボジャ、インド、ケニア、ロマーニア〈ルーマニア〉、タイ・バーマ国境、ジンバブエ、その他で行われている)

     武力紛争の非当事者サイドからの女性のための地域相談活動の展開

     女性の平和諸組織間の交流プログラムの組織づくり

     地域的なジェンダートレーニングの実施

     女性平和活動家のためのメディア・トレーニングの開催

2001年、WPPは、ワークショップのために情報、提案、実習、資料からなる教材一式を発行した。これは積極的非暴力トレーニングを行うことに関心がある方にとって非常に有益である。国連のこの国際10年は、女性が平和のイニシアティブをもつことの重要性に気づかせてくれる機会を与えている。この教材一式は世界中で用いられ、英語、フランス語、ドイツ語、アラビア語、グルジア語、スペイン語に翻訳されている。

2004年、ユネスコのアウラ・サリナス氏とダニエル・ラクアがIFORに「ジェンダーとWPP」についての寄稿依頼があった。この原稿は2005年1月発行のユネスコ10年ニュースレターに掲載されている。

 

W.国際10年とIFOR会員組織(各国の記述は略)

以下の記述は、IFOR事務局が掌握している限りでの情報である。情報収集は困難で、事務局で知らないでいることが世界中でもっと沢山なされているであろう。当初IFORはこの10年のために専任の有給のスタッフを配置することを望んだが、財政がそれを許さず、実現できなかった。IFORはこの10年のために、関心があり有能なフルタイムのボランティア2〜3人に頼らざるを得なかった。

AFRICA:

MIR-MAD: (Madagascar)

ASSOCIATION CONGOLAISE POURLA NON-VIOLENCE:

ASIA:

ANANDO (Bangladesh):

MILIJULI (NEPAL):

FOR-INDIA:

PAG-AALAY NG PUSO FONDATION (Philippine):

WI’AM (Bethlehem):

EUROPE:

FOR AUSTRIA:

FOR GERMANY:

MIR ITALY:

KERK AND VREDE (Netherlands):

FOR SWEDEN:

FOR SWITZERLAND:MIR Romand FORM FUR FRIEDENZIEHUNG

AMERICA:

FOR-USA:

 

X.IFORの会員組織と全国的な連携組織(略)

COORDINATION CONGOLAISE POUR LA DECENNIE:

FRANCE

THE NETHERLANDS:

THE INTERNATIONAL COALITION:

 

Y.結論

平和の文化のための活動は政治的、社会的、経済的背景と切り離しては行い得ない。実に不幸なことに、世界の主要な力は、論争の解決手段として暴力を用い続けている。IFORは2003年のイラクへの侵略および特に大量破壊兵器を中心とする軍縮への前進の失敗に深い失望の意を表した。軍国主義の台頭は非暴力の文化と矛盾している。

   IFORは新自由主義のグローバル化が強まる傾向と情報の供給分野で市場原理が強く働くことに懸念を表明した。文化は商業的価値によってのみ評価される商品ではない。霊的、社会的価値がきわめて重要である。市民社会は活動においてもっと強力に支援されなければならない。霊的、社会的価値を守り、わたしたちの共通の人間性と非暴力のために必要な背景を確かなものにするために―。

この10年の成功に悪影響を与えるグローバルな要因と同様に、財源および組織的な問題がある。

この10年は、最初の5年間は資金も資源もほとんどなく開始された。スタッフはほとんど不可能な状態で卓越した仕事を遂行した。もし残る5年間に大きな成果を上げようとするならば、ユネスコにおけるスタッフと財源の実質的増加が必要である。IFORは平和教育の促進に関係する追加のスタッフの任命を希望する。と同時に世界の各地域に責任をもつ追加スタッフの任命も希望する。それによってそれぞれの国のユネスコがこの10年の担当部署を設け、この10年のためのプロジェクトと計画のための基金を作り、全国的な取組みを発展させることが可能になるであろう。IFORはユネスコが子どもの人権とこの10年の仕事を直接的に兼任する職員1名の配置を希望している。IFORはこの10年をテーマとする各地域における会議やセミナーを組織するために追加スタッフを希望したい。ユネスコと国連がこの10年の輪郭を明確に描くためには、正確な書記と管理の支えがユネスコ10年のスタッフのために必要とされている。

この国際10年の仕事を支えるための外部の関連グループ創設の可能性も調査されるべきであろう。

各国のユネスコ機関がこの10年に目覚める範囲とその活動の程度は可変的である。

総じて多くの国の政府はこの10年について動機づけられていない。政府が率先している国でも、この10年は部分的な関与のみで、たとえば学校におけるイジメ対策は本来的にこの10年と全く関係ないものであった。これは、この10年に対する全国的な連携の見せかけの挑戦である。

平和の文化への活動と国連の平和維持活動との結びつきを強める挑戦も遂行されている。国連安保理決議1325も十分考慮に入れられる必要がある。調停の非暴力的方法の発見への願望がますます希求されており、かつ紛争の余波のなかでの平和と和解の文化への働きも求められている。

この10年はいま、中間点に立っている。

積極的な側面としては、すでに行われつつある活動の焦点が明確になり、家庭内暴力から核戦争までのあらゆるレベルで暴力への挑戦が必要である、という気づきがいや増している。

この報告で述べられているプロジェクトは、この10年が単なる一般的な願望ではなく、IFORと会員諸組織が具体的に実践している内容である。

この報告はまた、IFORと会員が全国的、国際的な連携組織の創設に、重要な役割を果たしていることも示している。IFORはこの10年の創設の一端を担い、その実行の主要な担い手の一部であり続けるであろう。

アルクマール

2005年5月17日

(抄訳:JFOR 女性の会)